【コラム】マニュアルは「不安」を軽くする?!

連載 第15回 2013年8月1日(木)

マイクロメイツではマニュアル制作業務の他に、ヘルプデスクコールセンターの事業を行っています。マニュアルと同様に、ヘルプデスクやコールセンターは人が行う業務なので、チーム内で担当者が代わる、あるいは新たに人が加わるといったことが日常的に起きています。一般に新たな仕事に取り組む人は「すぐに仕事を覚えられるだろうか」「人間関係をうまくやっていけるだろうか」といった不安や緊張、ストレスを抱えることがよくあります。ときには不眠になったり、不安が不安を呼んだりと、誰しも経験のあることではないでしょうか。

この不安や緊張といった感情は、脳の「背内側前頭前野(はいないそく ぜんとうぜんや)」が大きくかかわっているといわれています。背内側前頭前野は前頭葉の前側の領域で、人や他人の心を客観的に見る機能を持っています。人は不安な気持ちを持つと、無理やり考えないようにしたり、お酒をたくさん飲んだりして不安材料や不眠要因を抑え込もうとします。
ところが、そうすると背内側前頭前野がしっかり機能しない状態となり、さらに不安の種を近づけてしまうという悪循環に陥ってしまう。こうした状態から抜け出すためには座禅や瞑想、簡単なトレーニングをするとよいそうです。それは本コラムの本題ではないので興味のある方は調べてみてください。

さて、背内側前頭前野は人や他人の心を客観的に見る機能を持っているとのことですが、業務を客観的に記述したものが業務マニュアルや操作マニュアルです。新しい業務を担当するにあたって不安や緊張があるなかで、マニュアルが整っている、ということはその軽減に大きな役割を果たします。業務の全体像と自分自身の役割、具体的な業務の進め方やシステム操作、時間軸での締切りや承認手続きなど、それが明確にわかりやすく書かれているだけで、どれだけ不安が軽くなるでしょう。引き継ぎもスムーズになりますし、業務習得の短縮化にもつながるはずです。
マイクロメイツが受託するヘルプデスク等では、チーム内でマニュアルや引き継ぎ手順書の整備を進めています。業務範囲のひとつとしてマニュアルの整備が求められている場合もありますが、自主的に業務の標準化によるサービス品質の維持や引き継ぎのために、業務の合間にマニュアルの整備を進めています。それぞれのチームごとに工夫していることですが、結果として新任者に不安やストレスを与えないような仕組みになっています。

また、マイクロメイツがお客さまから依頼されて制作する業務マニュアルや操作マニュアルも、役割は変わりません。特にシステムが変わる場合は、システム操作だけでなく業務も変わる場合も多いので、ユーザーにとっては「新しいシステムや業務にすぐに慣れることができるだろうか」という不安を抱えています。日頃からユーザーの立場でわかりやすく、ということをテーマにマニュアルをつくっていますが、改めてユーザーの不安といった感情にも心がけていきたいと思います。