【コラム】グローバルの時代に

連載 第6回 2010年5月25日

サブプライムローンの破綻とリーマンショック、ギリシャの財政危機。毎日のニュースで報じられているように、経済活動は国境をこえて地球単位で動いています。そのダイナミックな展開の端っこではありますが、わたしたちがつくるマニュアルも国際社会と関係しています。

マイクロメイツの多言語対応

わたしたちがつくるマニュアルは、英語をはじめとする多言語に対応しています。具体的には、日本語で作成したマニュアルを翻訳して英語版やスペイン語版を作成する。また、英語のマニュアルを日本語に翻訳して、日本語版を作成する。いずれかのパターンでのマニュアルづくりを日常的に行っています。
マニュアル本文の翻訳については、豊富な実績をもつ協力会社とのパートナーシップをベースに行います。内容によって、ITや医療機器など、それぞれ専門分野をもつネイティブの翻訳者を起用することはもちろん、常にチェッカーが内容を確認する体制をとって、質の高い翻訳を提供しています。
また、英語であれば日本語よりも文字数が多くなる傾向があるため、英語版を作成する際にはレイアウト調整に気を使います。英文のフォント指定を含むテンプレートを改めて設定するケースも少なくありません。
一方、英語から日本語にする場合のポイントのひとつとして、用語統一が挙げられます。内容(ページ)が多い、あるいは分冊されたマニュアルの場合、複数のライターによって作成されているため、もともとの英語の用語がばらばらのケースがあります。その場合は、日本語に翻訳しつつ改めてルールを決めて統一しなければなりません。用語はもちろん言い回しまでをきちんと統一するためには、相当の労力と時間がかかってしまいます。さらには、その工数をどのように予算化するかをお客様と検討しなければならない場合があります。いざ翻訳を始めてみると、予想以上に時間がかかり、見積予算を超える工数となってしまうのです。多言語対応の難しさを感じる一面ではあります。

加速するグローバル化

さて、今年に入って、グローバル化に伴う翻訳案件は確実に増えています。
特に最近の傾向として興味深いのは、国内企業でも普段の業務を英語中心に行う企業が現れていることです。
たとえば世界規模で市場を広げようとするA社では、世界で共通利用できる基幹システムの刷新に合わせて、国内でも英語のインターフェースのまま運用するとのこと。マニュアルは日本語で作成しますが、インターフェースは英語のままとなっています。もちろん、国外のユーザーのために、英語版マニュアルも作成しなければなりません。
またB社は、同様に世界の市場に対応するために、社内のシステムをすべて英語版に刷新する作業を進めています。社員が参照するFAQもすべて英語とするために、当社で翻訳を担当しています。
さらに、マニュアル案件ではありませんが、グローバル化に伴うヘルプデスクやインストラクション等の引き合いが増えていることからも、こうした傾向はこれからますます加速していくのではないでしょうか。

「グローバル化」と一言で済まされますが、マニュアルひとつとっても、そこにはさまざまな背景や条件があります。企業ごとに異なる戦略、予算、スケジュール。わたしたちは、これまでその条件に適切に対応したマニュアルを提供することを目標にしてきました。
しかし、さらに踏み込んで、わたしたちの提供する多言語化サービスが他の翻訳会社とは何が違うのか、独自性は何か、それが改めて問われる時代になっていると感じています。
日々の経済ニュース、国際ニュースに触れながら、改めてわたしたち自身の多言語化サービスのあり方を模索していきたいと思います。